消費税増税は仕方がないが、分かりづらい

10月1日から消費税が10%になった。増税をめぐっては賛否両論あるが、日本の財政状況を考えれば仕方がないことだと私は思う。

改元に比べれば、消費税率の引き上げは珍しいことではない。

  • 1989年4月: 3%の消費税導入
  • 1997年4月: 3% → 5%に引き上げ
  • 2014年4月: 5% → 8%に引き上げ
  • 2015年10月: 8% → 10%に引き上げ予定(延期)
  • 2017年4月: 8% → 10%に引き上げ予定(延期)
  • 2019年10月: 8% → 10%に引き上げ

このうち、2014年4月の増税の時のことはよく覚えている。増税前にと3月中に急いでパソコンを買ったのだ。なお上記の通り、10%への引き上げは過去に2回延期されている。

正直、今まで1,080円で買えたものが1,100円になることは、あまり大きな痛手には感じられない。だが、身の回りでは増税に便乗した値上げも散見される。

  • 送料350円だったものが400円に
  • 1,500円のランチセットが1,800円に
  • 1,000円のランチセットが値段はそのままで、品数が減った

こうやって多くのものが値上げされていけば、消費にも響きそうだ。

今回の増税では、軽減税率が導入された。食料品は8%に据え置かれるが、外食は10%に引き上げられる。コンビニで何かを買った時、外で食べれば8%だが、イートインで食べると外食とみなされて10%になるというのはややこしい。テイクアウトとして清算した商品を店内で食べる人を見つけて密告する「正義マン」なる者まで現れたとネット上で話題になっている。

新聞も8%のままというのは、個人的に納得していない。

そして、増税に合わせてポイント還元制度が導入された。電子マネーやクレジットカード、QRコードで支払いをすると最大で5%分が還元される。よっぽどキャッシュレスを普及させたいのか、還元分は政府が負担するのだという。

消費税が8%というのは計算しづらいので、10%になれば分かりやすくなるだろうと思っていた。ところが実際引き上げられてみれば、複数の税率の混在、食べる場所によって値段が変わる食べ物と正義マンの登場、キャッシュレス決済による還元... ますます分かりづらくなったと思う。